初冬の別れ 

   

今日のような雪の降りしきる日であった。

さよならを云う間もなく突然の別れに

  まだかすかに温みの残る手を握り

私は周りもはばからず長い時間泣いた

大声で呼んだら瞼がピクンと動いた

          しかし

           それは

   錯覚に違いないが

         きっと

   私に何かを言ったのだと思いたい。

 水平線に落ちる夕日を一緒に見た夏

突然の雨に知らない家の軒下に駆け込んだ秋

         みんなみんな

       さようなら

                 yu 
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